大学制度と入試
アメリカの教育制度
州・大学による管理
アメリカには日本の文部省にあたるような国が教育を管理するシステムはなく、それぞれの州や大学が独自に運営・管理しています。よって学期制やカリキュラムなども大学ごとの独自色が強いのが特徴です。
書類審査による入学
アメリカには、日本の大学のような入学試験はありません。高校3年間の成績(通知表)を総合的に判断して、学力があるかどうかを審査されます。
柔軟な専攻決定
日本の大学のように、必ずしも入学時に専攻を決めなくてもよいのがアメリカのシステムです。1、2年次は一般教養科目をバランスよく学習し、3年次より専攻を決めて自分の分野を深く追求します。
年2~4回の入学時期
一般的にアメリカの新学期は9月だといわれますが、1月の入学が可能な大学も数多くあります。また、大学によっては3月や6月に入学できるところもあります。
編入学
アメリカではいったん大学に入学しても、途中で別の大学に編入する学生が珍しくありません。専攻を変えたい、研究分野に精通している教授に付きたい、より高いレベルの大学を目指したいなど理由はさまざまですが、成績と編入に必要な単位数さえ問題なければ編入は可能です。2年制大学から4年制大学への編入なども盛んに行われています。
卒業の概念
アメリカの大学は単位制をとっていますので、卒業に必要な単位さえ取得してしまえば、4年間在籍しなくても卒業できます。3年や3年半で学位をとって卒業することも可能です。一方で5〜6年と時間をかけて卒業する学生も少なくありません。大学生の卒業率の全米平均は約60%といわれています。
大学入学システム
「入試」はなく「書類審査」で選考
英語さえできれば合格するという考え方は誤解です。最も重視されるのは高校時代3年間の成績(評定平均)です。数学、理科、社会などのいわゆる基礎学力があるかどうかが大切です。
入学方法
高校の成績、もしくは大検の結果が平均以上であれば、直接4年制大学を目指すのが一般的です。ただし、費用や学力、英語力の面で不安があれば、まずは無理せず2年制への進学も検討すると良いでしょう。2年制から4年制への編入は、アメリカ国内ではごく当たり前の入学方法で、留学総費用を抑える事や、有名トップ校への編入チャンスがあることは利点です。