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保護者が知りたいQ&A


Q:英語圏の大学進学を考えています。アメリカ以外の国の留学費用も知りたいです。

A:1年間あたりの留学費用は、オセアニア、カナダなどでおよそ150~250万円、アメリカで200万円~400万円、イギリスで250~350万円がひとつの目安となります。この費用には入学申請料、授業料、教材費、滞在費、医療保険料、娯楽費、交通費、渡航費など、さまざまなものが含まれますが、なかでも授業料、滞在費が大きな割合を占めます。授業料に関しては、州立か私立か、文系か理系かアート系かによって大きく差が生じます。また滞在費についても、都会か田舎かによって違いがあり、金額にも幅が出てきます。
上記の金額は、留学後にかかる費用ですが、忘れてはならないのは、留学前の準備費用です。英語の準備に塾や予備校に通ったり、民間の留学機関を利用して留学手続きを行えば、その分の費用もかかります。留学機関によってはかなり高額な費用を必要とするところもありますので、複数の留学機関を比較検討し、家庭の事情に合った留学機関を選びたいものです。


Q:アメリカは銃社会なので心配です。治安面はどうなのでしょうか?

A:「世界一安全な国」と言われていた日本も凶悪犯罪が後を絶たない昨今、世界各国どこにいても、身の安全を自分で守る術を持つことが必要な時代です。
ただ、海外の場合は、安全な地域とそうでない地域がはっきりと分かれている場合が多いですから、まずは大学選びの際に周辺地域の情報を収集し、治安の良い場所にキャンパスがあるかどうかを見極めてから志望校を決めることが重要です。大学の名前や専攻、予算だけにとらわれて大学を選んでしまうと、後で後悔することになりかねません。
そして留学後は、「治安の悪い地域には絶対に立ち寄らない」ことが大切です。治安の良し悪しに関わらず、夜遅くの一人歩きは避ける、交通機関も乗客の少ない車両は避ける、個人情報も簡単に教えないように注意するなど、最低限必要なルールを守っていれば、特に危険な目にあうこともなく、快適に留学生活を送ることができるでしょう。


Q:アメリカの大学は難しいと聞きました。入学はもちろんのこと、うちの子がちゃんと勉強についていけるのか心配です。

A:大学によりますが、日本の大学に比べると、海外の大学に進学することは比較的容易です。海外の大学は「学びたいものには広く門戸を開ける」精神が浸透していることに加え、日本の大学入試制度に相当するものはありません。大学留学はほぼ書類審査(これまでの成績)のみで、合否が判定されます。
しかしながら、卒業することは決して楽ではありません。受け入れには寛容ですが、真剣に学ぶ者だけが卒業できるのが海外の大学のシステムなのです。一旦入学してしまえば卒業がほぼ約束されている日本の大学に比べ、勉強に追われる海外の大学では、卒業証書は簡単には手に入りません。親子で大学留学を考えはじめた時、まず忘れて欲しくない重要なポイントです。
海外にはさまざまな特徴を持つ大学があり、すぐれた少人数制のカリキュラム、丁寧な留学生サポートを提供し、高い卒業率を誇る大学も少なくありません。ですから、必要以上に怖がらず、卒業するために最も相応しい環境を考慮しながら大学を選ぶことが大切だといえます。


Q:留学後の就職が心配です。日本の学生の場合と卒業時期が違うので就職活動のタイミングも異なるのでは?

A:日本の大学と卒業時期がずれる留学生は、日本企業の新卒採用スケジュールに合わないのではないか?」と危惧される保護者の方もいるでしょう。しかし現在では、世界各地の留学生を対象とした「就職フェア」に日本企業も数多く名を連ね、留学生の卒業時期に合わせて秋の新卒採用募集を行う企業も増えています。グローバルに展開する日系大手企業は、日本の大学生よりも、むしろ海外の大学を卒業した日本人を積極的に採用する傾向にあります。自立心、国際感覚、語学力、専門知識を身につけた人材は、企業にとっても魅力的なのでしょう。